大統領に就任直後、トランプ氏が正式に離脱を表明した事で、更に注目を浴びる事になった「TPP」問題。なぜここへ来てアメリカは頑なにTPPへの加入を拒んでいるのでしょうか。その理由や日本への影響についてわかりやすく簡単に解説していきたいと思います。

確か甘利さんが一生懸命交渉して話をまとめたはずだったのに…。どうしてこうなったのかやっぱり気になりますよね。

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【TPPアメリカ離脱】についてわかりやすく簡単に解説!

なぜアメリカがTPPを離脱したのか考える前に、TPPについて軽くおさらいしておきたいと思います。

TPPに参加すると何が変わるのか

TPPを一言で説明すると平洋周辺の国々の間で「関税」や「面倒な手続き」を取っ払って、もっと自由に貿易をしましょう』という事です。

首相官邸ホームページの「TPPとは」と言う部分をまとめると、参加国の間で

  1. モノの関税の撤廃
  2. サービス・投資の自由化
  3. 知的財産・金融サービス・電子商取引・国有企業の規律など幅広い分野で21世紀型のルールを作る

という事らしいです。恥ずかしながら、きちんと調べるまで「TPP=関税の撤廃」のイメージしかありませんでした。しかし実はそれ以外にも自由化が進む部分もあるんですね!

①モノの関税の撤廃

まず①の「モノの関税の撤廃」についてはニュースでもよく取り上げられているので、何となく知っている人も多いのではないでしょうか。

  • 関税が無くなる事で、自動車など日本製品が海外で売りやすくなる。
  • 海外輸入品を安く買う事が出来るようになる。
  • 安い農作物の輸入が増えて、日本の農業がダメージを受ける可能性も。

こういった内容がよくテレビでも議論されていますよね。

最近ベトナム人の友達に「ベトナムでも日本車って人気あるの?」と聞いたら、「関税がかかって、日本車は3倍の値段になるから、金持ちしか乗れないよ。日本で100万円の車がベトナムだと300万円になるんだよ。」と言われて、ビビりました(>_<)。

もちろん国によって関税の割合は違いますが、これがTPPによって撤廃されるなら、確かに車は売りやすくなるというのは分かります。

一方で日本の農家がダメになるという不安もあるのですが、逆に農業大国と呼ばれるアメリカからすれば各国への農作物の輸出量が増える可能性が高いので、嬉しいはずですよね。

②サービス・投資の自由化

②「サービス・投資の自由化」では、

  • 規制緩和により、コンビニなどのサービス業も海外へ進出しやすくなる
  • 日本の金融機関の海外進出が進み、日本企業の海外でのビジネスが行いやすくなる
  • 輸出相手国の貿易手続きが簡素化されるので、簡単に海外でモノを売りやすくなる

などのメリットがあると考えられています。

つまり「人・モノ・カネ・サービスがより簡単に移動出来るようになる」という事ですね。

しかし一方で「安い労働力が海外から流入してくるのでは?」「日本の医療保険制度が崩壊するかもしれない」など不安を感じている人もいるようです。

一応政府HPによると「日本の公的医療保険制度については影響がない」と否定されています。(内閣官房HP・TPP対策本部・Q&Aに詳しく書いていました)

ただ、労働力については、明確に否定するような表現が見つけられませんでしたが、工場の海外移転などが簡単になるのであれば、人件費の安い国に沢山工場を移動させて、国内の雇用が失われるという事も考えられます。

③知的財産等の新ルール開設等

最後に、③「知的財産等の新ルール開設」等については、分野が広すぎて一言では説明出来ませんが、

  • TPP参加国の間で、安心してオンラインショッピングが出来るようになる
  • 自分の携帯電話を海外で使用する場合の料金が引き下げられる可能性がある
  • 著作権保護の期間が延長され、日本の漫画やアニメなどのコンテンツが守られる

などのメリットがあるようです。正直「今までがどういうルールだったのか知らない部分が多過ぎて、メリット・デメリットがよく分からない…」というのが本音ですが…。関税撤廃の件に比べれば、この辺はメディアでもあんまり取り上げられていないような気もします。

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TPPアメリカ離脱の理由は?

ずいぶんと前置きが長くなってしまいましたが、アメリカがTPPから離脱した理由は

単純に「アメリカが損をするから」だと言えます。

アメリカから見たTPPは

  • アメリカは輸出量よりも輸入量の方が増えて、経済的にはマイナス
  • アジアから安い労働力が流れこんで、アメリカの雇用が減る

などデメリットの方が多く、「損をしてまで参加する意味はない!というか永久に離脱する!」とトランプ大統領は判断したようです。

個人的には「アメリカは農作物の輸出が増えそうだからいいじゃないの?」って思うんですけど、それ以上に重工業などで受けるダメージがきついって事かなぁ…。

「ただでさえ、アメリカは移民に仕事を奪われているのに、これ以上は無理!」って感じなのかもしれません。

確かにトランプ大統領も、トヨタ自動車を名指しで批判したり、メキシコからの不法入国を阻止するために国境に巨大な壁を作るとか言っていましたよね。

でも当初はTPPもアメリカ優遇政策と言われていたはずなのに、いつの間にこんな事になってしまったのでしょうか…。

TPPアメリカ離脱による日本への影響は?

では、具体的にTPPからアメリカが離脱した際の日本への影響を考えてみましょう。

TPPアメリカ離脱理由とは?
TPP政府対策本部HP http://www.cas.go.jp/jp/tpp/about/index.htmlより

 

  • 最大の商売相手が抜けるので、TPPの経済効果が少なくなる
  • 「6か国以上が参加、なおかつ参加国のGDPの合計が全体の85%を超える事」という「TPPの発効条件」を満たせなくなる
  • TPP以外に、日米の2国間での貿易協定を結ぶ可能性もある。

などの影響が考えられます。

まずGDP(国民総生産)というのは、その国の「儲け」を表しています。つまりGDPが高ければ高いほど、経済が豊かな国である事を意味しています。上記の表を見れば分かりますが、アメリカのGDPがダントツで一位なんですよね。

経済規模や人口の少ない国からすれば、こういう金持ちの国にたくさん、モノやサービスを買ってもらって儲けたい訳です。

しかし、一番の上得意様になるはずだったアメリカさんが抜けてしまったら、ちょっと物足りない気もします。

更に、全体のGDPの60%以上をアメリカが占めているので、アメリカ離脱した時点で、「そもそもTPP発効出来んやんけ!」って状態に今陥っている訳です。

そして、TPPには参加しないけど、日米間で貿易協定を結ぶという案まで浮上している模様…。これが吉と出るかどうかはまだ分かりません。

まとめ

先日のニュースでは「日本政府はアメリカ抜きでTPP発効を目指す方向で動いている」と報道されていました。

それには発効条件を変更するしかなさそうですが、そんなに簡単に出来るんでしょうか…。

また麻生財務大臣としては、「二国間交渉よりもTPPの方がいい」とアメリカを説得するつもりだとか。

今回TPPについて色々と調べてみましたが、一筋縄ではいかない事も多いようですね。とりあえずみんなが満足する結果に落ち着く事を祈ります。

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